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三越伊勢丹と高島屋 業界盟主巡る激しい消耗戦


 2009年1月に民事再生法の適用を申請した北海道の老舗百貨店、丸井今井の再生支援企業に三越伊勢丹ホールディングスが決まった。4月中旬に新聞各紙やテレビ局がそろって有力と報じた高島屋を引きずり降ろしてスポンサーの座を確保した。少子高齢化や消費者の節約志向で国内の百貨店市場は縮小する一方だが、業界盟主の地位を駆けたメガ百貨店同士の消耗戦は激しくなる雲行きだ。

■「今回の件は序の口に過ぎない」

 「今回の件は序の口に過ぎない。似たようなケースはこれからも出てくる」。丸井今井のスポンサーに三越伊勢丹が決まったことに、高島屋の幹部は悔しさをにじませた。

 丸井今井の支援先には、もともと約10%強を出資し、役員を派遣するなど提携関係にあった三越伊勢丹が有力視されていた。

 だが、2月中旬に高島屋が急きょ、札幌本店だけでなく、不採算店舗である函館、旭川両店舗を存続させるとの条件で名乗りを挙げた。北海道に店舗がない高島屋にとっては、08年末まで北海道で最大のシェアを維持していた丸井今井のブランド力は魅力で、同社が得意とする地方店運営のノウハウを注入すれば「大丸に奪われた首位を奪還することは困難ではない」とにらんだためだ。

 1月中旬に丸井今井側から非公式な支援要請を受けていた三越伊勢丹は、現在の百貨店業界を取り巻く厳しい環境下でライバル百貨店が名乗りを上げることは想定外だったようだ。同社首脳は当初、「(店舗の存続を望む)地元の意向よりも経済合理性」(同社首脳)と強気な発言を繰り返し、三越札幌店と近接して立つ丸井今井札幌本店以外の閉鎖を示唆していた。

 スポンサー選びは、地域経済や雇用への配慮の点で高島屋有利との見方が広がるなか、一転して三越伊勢丹に軍配が上がったが、勝敗を分けたのは支援金額だったとされる。

 関係者によると、既存店舗の存続を重点に置いた高島屋は110億円を提示したが、三越伊勢丹陣営は130億円超を投入し、札幌本店の大改装を進める方針を提示、主力銀行である北海道銀行などの支持も獲得した。

■「大阪・福岡の陣」にも注目

 高島屋は悲願の北海道進出を阻まれた形になったが、鈴木弘治社長は「縮小する市場の中でもシェアを引き上げていく」と手をこまねいている様子はない。その熱戦の舞台になるのが「大阪・福岡の陣」だ。

 三越伊勢丹は統合後の第1号として2011年春、JR大阪駅前に新規出店することを3月末に正式発表した。同所では、高島屋との統合を目指すエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)傘下の阪神、阪急両百貨店が本店を運営しているほか、高島屋も大阪店を構える。三越伊勢丹の攻勢に対し高島屋などはいずれも増床などの改装を計画して迎え撃つ方針だ。J・フロントリテイリング傘下の大丸はそごう心斎橋本店の買収を決めたほか、近鉄百貨店も旗艦店を構えている。「北海道での宿怨」を駆けた顧客の争奪戦は、まず大阪を舞台に火蓋を切る。


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景気回復 今回は「ナイキ型」それとも「L字型」? 製造業の在庫削減、急速に進む


 「ナイキ型」の景気回復か、それとも「L字型」なのか――。リーマン・ショック以降の景気悪化がやわらいで、「景気は底を打った」というエコノミストが現れるなか、その回復基調を表す曲線として使われている。かつての急激な「V字」回復ほどではないものの、「NIKE」のシンボルマークのような、緩やかに、徐々に加速していく景気回復を期待する気持ちがある。

■在庫削減がGDPを押し上げる

 景気が回復基調にある証拠のひとつは、製造業の在庫削減が急速に進んでいること。経済産業省の鉱工業生産指数(速報値、2005年=100)によると、2009年3月の在庫指数は3.3%低下して100.1だった。電子部品やデバイス(いわゆる半導体関連など)を中心に、電気機器などで在庫の過剰感が薄らぎつつあると報告された。

 日本銀行の白川方明総裁も4月30日の記者会見で、「景気面では、2009年前半は内外の在庫調整の進捗を背景に、景気悪化テンポが徐々にやわらいで、しだいに下げ止まりに向かうとみられる」と発言。日銀は国内の在庫水準について、08年10−12月期に上昇したが、09年1−3月期には上昇に歯止めがかかるか、減少に転じているとみており、「生産調整が一巡すれば、実質成長率を押し上げる」と指摘した。

 実際に企業の在庫状況は急転している。電機大手の東芝は、半導体事業において09年6月も5〜10日間の一時帰休を行うが、2〜3月に比べて期間を短縮した。あらゆる製造業の「要」ともいえる素材産業、なかでも半導体市況は過剰在庫の解消と中国などの新興国での需要で、「底打ちが見られる」(第一生命経済研究所・主席エコノミスト嶌峰義清氏)ところにまで回復してきた。

 半導体は中国で、携帯電話の端末需要としても伸びているという。

 人員削減など、多くの「血」を流しての大幅な減産を進めた自動車メーカーも、トヨタ自動車をはじめ増産体制にシフトする。トヨタのお膝元、日銀名古屋支店の前田純一支店長は「自動車産業の在庫整理はおおむね終局を迎えつつある」との見方を示している。

 自動車産業は部品や素材メーカーなどの周辺産業への影響が大きいので、増産への期待は高まるばかり。また、化学工業や電気機器、情報通信機器などでも過剰在庫が急速に解消。鉄鋼業も在庫整理が一巡し、実需に見合った生産レベルに回復するとの見方が広がっている。

 日銀の見立てどおり、在庫削減がいまの景気の回復基調に大きく寄与していることは確かなようだ。

■消費の停滞懸念で「L字型」との見方も

 第一生命経済研究所の嶌峰義清・主席エコノミストは、「景気はすでに底を打った」とみている。企業の業績悪化を背景とする「5月危機説」も先行きの景気回復感が強まり霧散した。

 連休明けのフジサンケイビジネスアイが15人のエコノミストに聞いた緊急アンケートでも、回答者の4割が09年後半の景気回復を予測している。

 景気回復の基調は「ナイキ型」。NIKEのシンボルマークのような、緩やかな、しかし勢いを感じる形。「チェックマーク型」ともいう。

 「V字」回復と違って、「ナイキ型」は回復の「角度」が浅く、徐々に加速していく景気回復のパターンを指す。流星のような「勢い」が感じられる半面、流星のシッポにみられる「先細り」の印象もある。

 前出の嶌峰氏は「じつはエコノミストのあいだでは『L字』型ではないか、との見方もあります」と明かす。急激に落ちて、あとは横ばい。「底打ちはしても、回復感に乏しい状態が続く」というものだ。

 かつての急回復を示す「V字」型は、バブル崩壊後の業績悪化で人員削減などのリストラ策を徹底的に行った結果の業績回復で「痛み」が大きかった。今回の世界的な景気悪化でも、企業はかなり思い切った生産調整とそれに伴うリストラを断行。業績の「V字」回復を支えてきた非正規労働者などの解雇でまかなった。いまはそのツケが重く、なかなか浮上できないというわけだ。

 欧米でバブルがはじけて、バランスシートの調整により消費の停滞が懸念されることで、「経済成長率も回復後の米国で1〜2%、日本でも1%程度が続く『L字』型を想定している」と、嶌峰氏も「L字」型という。


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テレビゲーム開発からパチンコ業界を目指す 楽しく安定した生活を望むクリエイター


 クリエイターを目指す若者達の就職希望先で、人気が急上昇しているのがパチンコメーカー。一昔前なら人気の業界はゲーム、音楽、出版だったのが様変わりしたようだ。

■新卒の就職希望者がSANKYO は1.5倍に

 近頃のテレビ見ると「エヴァンゲリオン」「北斗の拳」「アタックNO.1」など、人気アニメのパチンコ台のCMが多数放映されている。パチンコ業界そのものは、ここ10年以上も人気が下降、ホールを運営する会社の倒産が相次いでいるが、パチンコメーカー各社は増収増益になるなど活気付いている。パチンコ台は、大きな液晶の画面を搭載し、三次元CGを駆使するなど、まるでテレビゲーム機を彷彿させるものへと変化している。

 パチンコメーカー大手のSANKYO、サミーは、ともにここ数年、入社希望者が急増している。目立って増えている職種がパチンコ台開発を希望するクリエイターだ。SANKYOに入社希望をする新卒のエントリーは、数年前と比べ1.5倍以上になっている。これはクリエイター志望者が増えていることが影響している。中途採用の募集に対する応募も増え、特にゲーム業界のクリエイターからの転職希望者が目立つ。

 かつてクリエイターを目指す若者が目指したのは、ゲーム、音楽、出版などの業界。しかし、出版不況、音楽CDが売れない時代が続き、ゲーム業界でも好調なのは一部のメーカー。作品によって当たり外れがあるため、給与が不安定。しかも仕事はきつい。パチンコ業界は業績が落ちたといっても25兆円といわれる巨大産業である。パチンコ台の販売ルートがしっかりしていて、業績が安定している。だからクリエイター希望者はこの不況の時代でも安心して勤められる職種、と判断しているのだそうだ。また、ゲームの開発は昼夜無く続けられる場合が多いのに対し、パチンコ台の場合はメリハリを付けた仕事行程になっていて、生活のリズムを作りやすい、という理由もあるそうだ。

 ゲーム会社からパチンコ業界に転職した30代の男性クリエイターは転職の理由を、

  「ゲームに比べ少人数で開発するため、担当する分野が広くやりがいがある。また、次々に新しい機種を開発できるため面白いと思った」

と話す。ゲームだと大作になれば開発に数年かかり、また200人以上のチームで開発する場合は、

  「ゲーム影像の芝のCGだけを作り続けるだけで、これが何に使われるのかわからない」

という嘆きもあった。パチンコ台は1台あたりおおよそ十数人のチームで作り、開発期間はだいたい1年。CG担当でも主要な画面の制作に関わることができるし、多くの機種の開発に携わることができるのも魅力だ。

■セガのクリエイター、サミーに転職希望?

 サミーは、グループ会社セガの小口久雄元社長を開発部門のトップ(専務取締役)に迎えている。セガのゲーム作りのノウハウを生かし、パチンコ台の面白さをより高めることが狙いだ。そんなセガのゲームクリエイターの中にも、パチンコ台の開発をしたいという社員が現れているのだという。

 サミーの広報は、

  「影像、音楽など様々なクリエイターにとって、パチンコ台開発はこれからも人気職種として注目されていくのは間違いないと思います」

と話している。


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リンク:Yahoo!ニュース

かんぽ生命不払い調査遅れ 原因は郵政民営化に追われたから?


 日本郵政グループのかんぽ生命保険が、郵政公社時代の保険金不払い問題で調査に追われている。想定される不払いは最大80万件、調査費用は300億円に上り、配当が減額される影響も出ている。しかも本格的な調査開始は民間生保に2年遅れた。問題の背景にあるのは何か。

■コールセンターに、加入者からの電話問い合わせが相次ぐ

 簡保の不払い問題が明るみになって以降、かんぽ生命のコールセンターには、加入者からの電話問い合わせが相次いでいる。しかし担当者は「まだ調査は終わっていない。2009年7月以降に不払い対象者には連絡するので待ってほしい」と繰り返すばかりだ。

 同社関係者は「調査対象が膨大な上に、目視で点検をしているので大変手間がかかり、個別の問い合わせに答えられる段階ではない」と言う。

 簡保は、小口で加入時の医師の診断が不要、職業も問わないだけに1916年の販売開始以来、庶民の保険として人気を集めてきた。そのため、郵政民営化で独立行政法人「郵便貯金・簡易生命保険管理機構」に引き継がれた簡保の契約と、かんぽ生命が新たに獲得した契約を合わせた総契約数は、依然として生保業界トップの約5300万件に達する。今回の調査対象の公社時代の支払いが1250万件に上るのもそのためだ。

 しかし、契約や支払いの件数が多いだけでは、80万件とも想定される不払いの多さは説明しきれない。簡保には、民間生保で不払いが多発したような複雑な特約はない。

■調査を本格化させたのは2008年秋

 なぜ多いのか。かんぽ生命によると、保険金請求時に診断書の入院日数を実際より短く誤読するなど郵便局窓口での査定の単純ミスが目立つという。また、小口のため同一契約者が複数の簡保に加入しているケースが多いにも関わらず、契約データの名寄せが行われていないため、請求されなかった契約が不払いのまま放置されている。

 それでも不払いの多さや原因については、反省の弁が聞かれるからまだいいが、民間生保に比べて実体解明が遅れたという認識はないようだ。ある幹部は「07年5月に当時郵政公社総裁だった西川善文・日本郵政社長が『調査する』と公言し、その通りに進めていて落ち度はない」と言う。

 民間生保は05年7月に金融庁から不払いの一斉報告命令を受けた。郵政公社(当時)の監督官庁は総務省で、一斉報告をまぬがれた。かんぽ生命が調査を本格化させたのは2008年秋のことだ。「郵政民営化(同年10月)の手続きに追われ、調査どころではなかった」。関係者は口をそろえるが、契約者に理解されるだろうか。


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ソフトバンクとドコモ 接続料めぐる同床異夢


 携帯電話事業者が互いの電話網を利用する時に支払う「接続料」の算定ルール作りが進められている。総務省の情報通信審議会接続政策委員会が2009年6月にも原案をまとめる。各社トップを招いた意見聴取では、大手3社の意見が対立。それぞれが日を改めて記者向け説明会を開いて持論を展開する"場外乱闘"にも発展した。熱い接続料論議の行方は。

■各社は持論の正当化に必死

 意見聴取は3月に2回に分けて行われた。その席でNTTドコモの山田隆持社長は「一部の事業者の料金が高止まりしている」と暗にソフトバンクモバイルを批判した。これに対しソフトバンクの孫正義社長は、割り当てられている周波数がドコモやKDDIとは異なり、基地局を多く設ける必要があると反論した。

 07年度の接続料(3分間)は、ドコモ32.4円、KDDI34.38円、ソフトバンク38.7円で、確かにその差は小さくない。

 そのため各社は持論の正当化に必死だ。意見聴取の後の3〜4月、各社それぞれが記者向けの説明会を開いた。ソフトバンクは電波の違いによる投資コストの差を「1.7倍」と公表。ドコモは「KDDIとソフトバンクは自社内通話無料のサービスで生じた赤字を、接続料で補てんしている懸念がある」と批判し、ソフトバンクの投資コストの差を「5%程度のはずだ」と反論してみせた。

 批判し合う両社だが、それぞれ別の思惑で「算定ルールの統一化」に賛同している。接続料が公表されているのは、シェア25%を超えて通信事業法で指定されたドコモとKDDIだけ。さらに接続料の算定方法が規定されているのは、収益ベースシェアで25%を超えるドコモだけだ。他社を同じ土俵に上げて勝負を挑む構えのドコモに対し、ソフトバンクも、同じルールの上ではじいた接続料であれば、ソフトバンクが高くなるという現行のような差は正当化されるはず、という思惑がある。

■auは「競争が機能しているため、ルール化必要ない」

 この両社に対して、auの小野寺正KDDI社長は「競争が機能しているため、ルール化は必要ない」と強調し、むしろ批判の矛先を固定電話に向ける。「算定ルールが統一されて接続料が下がれば各社の減収につながり、むしろNTT東西のみ利することになる」という考えからだ。

 激しい意見の対立をにらみながら、審議会は「ルール作り」に向かって走り始めている。接続料に販売奨励金が算入されていることへの批判があり、ルール作りは不可避との構えだ。ならば「算定ルールの透明性が高まって接続料が下がれば、通話料も下がるのでは」と期待も高まる。一方、総務省内にも「接続料が下がれば各社のコストは減るが収入も減る。必ずしも通話料が安くなるとは限らない」との冷めた見方もあり、行方はまだ見通せない情況だ。


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